昨晩大きなニュースが飛び込んできました。
ウォルト・ディズニー社が20世紀フォックスの映画事業やドラマ部門などを買収する事が公表されたのです。
買収については少し前から噂されていましたので、昨日の発表はそこまで衝撃ではないのですが、びっくりしたのはその額。
なんと日本円で約5.9兆円もの大型買収となったのです。
たしかに20世紀フォックスは多くの人気作品を抱えています。全世界歴代興収第1位「アバター」や「タイタニック」、そして一足先にディズニーの傘下となっていた「スターウォーズ」シリーズも20世紀フォックスの作品(製作はルーカスフィルム)でしたよね。
動画配信サービスのユーザーも気になる今回の買収劇
さて、今回の大買収劇について、影響があるのはなにも「映画」だけではありません。先述したように今回の買収対象としてはドラマ部門も含まれているのです。
日本でも自社の専門チャンネル「FOXチャンネル」で多くの作品を放送するだけでなく、動画配信サービス各社に対し「リアルタイム配信」を提供しており、国内ではHuluやdTVなどでFOXチャンネルを観る事ができます。
現在シーズン8が放送中の「ウォーキング・デッド」は代表的なコンテンツですよね。(製作はAMCですが)
ディズニー傘下となる事で、「FOXチャンネル」の「リアルタイム配信」が終了となってしまう事になると・・・、ちょっと想像したくないですよね。「ウォーキング・デッド」のようなグロテスクな表現を含むドラマをはたしてディズニー社の子会社が配信するのか?という点も気になるところです。
もう一つ。実はディズニー社は自社で動画配信サービスを立ち上げるという噂があります。ここ数ヶ月、HuluやNetflixを始めとした動画配信サービスからFOX作品が徐々に消えてきており、「ディズニー買収に備えた影響か?」なんて噂がすでにあがっていたのですがどうなるのでしょうか。
Huluにはディズニー作品が増える?
FOXチャンネルの配信が終わるかも・・・、なんて脅すような事を書いておきながら、今回の買収には興味深い事実もあります。
実は、買収の対象として20世紀フォックスが持っていた米国Huluの株式(31%)も含まれているのです。
という事は、ディズニーは自前で新規に動画配信サービスを立ち上げるのではなくHuluにコンテンツを提供するのか?なんて想像してしまいますよね。
ディズニー作品はなかなか動画配信サービス、特に見放題のコンテンツとしては配信されないイメージですが、いよいよディズニー作品も見放題できる時代がくるのでょうか。
世界的にはNetflixが圧倒的なシェア(米国では50%)を獲得していますが、ディズニー作品をHuluが手にする事になれば、勢力図に大きな変化が出て来るかもしれません。
日本のHuluへの影響は?
さて、ご存知の方も多いと思いますが日本のHuluは現在日本テレビの子会社の為、今回の買収には直接的な影響は無いはず、でした。
しかし、日本のHuluは今年の7月に米国Huluを含む数社を引き受け先とする増資を実施しているのです。
という事は、今回のウォルト・ディズニー社による20世紀フォックス社買収の影響は今後少なからず出てくるのではないかと思っています。
- ディズニー作品の国内独占配信
- 20世紀フォックス作品の国内独占配信
なんて事になれば、Huluも一気に盛り上がりそうですね。
現在スターウォーズ作品を見放題で独占配信しているHuluだけに、ひょっとしたら来年には実現しているかもしれませんよ。